悪しき時代平成を顧みる(1)


平成の時代を顧みると、とんでもない政治家の出現が後を絶たなかった。国会では壇上から水をぶっかけるという事件も起きた。その理由がまた幼い、やじられた、という事だがそのやじの中身もえげつないものだった。選挙では数合わせのような人気者やギャルもどきの女性を立て、小泉チルドレンとテレビメディアは騒ぎ立てた、おかげで要職にあった片山氏が落選といった番狂わせも招いた。郵政民営化を推し進めた小泉氏は反対する閣僚をすべて解任させ独裁政治さながらの君主政治を呼び起こした。日本を変えるではなく日本をぶっ壊した張本人でもあった。

その後の政界もタレント議員の登場、宮崎県知事に立候補した東国原氏それまで「そのまんま東」という芸名で選挙戦を戦い、知事に当選するととたんに東国原と本名をかざすに至っては、せこい人物はやはりタレント業がお似合いというほかない。

小泉氏退任の後、引き継いだ安倍晋三現総理も意味不明な理由から辞職した。その安倍氏が民主党政権を終わらせると勢力を増し独断的な独裁政治色を露わにした。森友事件、加計問題と国民の目を欺くような言動も堂々と言い切る自信家となった。その安倍氏は今年10月には消費税値上げの決定を下し国民の目線に立たない独裁政治の街道をひた走りする始末、またその理由すら明確に示さないまま力に任せた悪策であった。

平成の時代はこうした国民生活に目を向けず、企業優先策アメリカべったりの政策が格差社会を生み、給食費や学費も出せない家庭を作り、年金とくれば杜撰な運用管理が大きな借金を作りそれをネタに言葉巧みに今の若者の将来を見据え、消費税を上げざるを得ないと訴えた。

平成の時代は様々なことがあった。平和でよかったと嘯く前によく考えて欲しい。郵政民営化のため地方では高齢者が不便を余儀なくされた。規制緩和策では、素人商売も目立ち安かろう悪かろうの運行が、バスやタクシー業界をかき回し倒産する会社を次々と生みだし、自殺者も年々増える一方だった。こんな悪い時代が他にあろうか。人材派遣業の推参は低賃金の今どき芸子置屋の商売を繁盛させ、正規社員の将来を脅かし、終身雇用といった人と人の信頼までを奪ってしまった。

まさしく悪い社会、悪い日本の典型が平成の時代であった。今こそ新しい日本を築き豊かさの味わえる時代を迎えたいものだ。それには政治家の資質から問わなくてはなるまい。よき政治はよき政治家から生まれるのである。数合わせのような人気者を候補に立てるような政治家は即刻抹消し、政治家にも国家試験並みの知識と社会人としての教養が求められる。そうした時代を築きたいものだ。。


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