平 維盛                    






維盛は、平清盛の長子重盛の六男として生まれた。源平合戦の壇ノ浦、屋島の戦いで平家一門にあって、特異な入水自殺を果たしたと伝えられている。

屋島の戦いの最中維盛は、都に残した妻子が忘れられない己に絶望し、屋島を脱出して紀伊の港から高野山に、聖滝口入道を訪ねる。維盛主従はそこで出家し、入道と共に熊野三山に詣でた後、浜の宮から舟を出し、家族への煩悩を入道に悟され大往生を遂げた。維盛の子供が六代で、平家直系の最後の人となる、後出家し妙覚と名乗り、仁科氏の祖、平盛忠に下る。


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