味噌の高騰外食産業との関わり

米価高騰ばかりか6月に入り味噌の価格が急激に高騰した、原料である米価高騰によるものである。米と味噌となればそれは外食産業と思い当たる。ここにきて外食業界の米の需要が増え米価高騰につながった、米の価格が味噌の価格に跳ね返れば和食を主とする家庭にとって大きな痛手となろう。

なぜこうした事態になるまで政府はほったらかしにしてきたのか、農水省は何をしてきたか糾弾せざるを得ない。農相は備蓄米で米価を下げようと奮闘している、しかし味噌業者にとっては味に直接かかわるため古米やブレンド米ではなくブランド米を求める業者も多いだろう。そのブランド米は外食産業の需要増が集荷業者、個人米業者など自由競争の市場の中で価格は収まるところを知らず高騰の一途をたどってきた。

観光観光と経済優先に努めてきたその結果が米ばかりか味噌にも大きく跳ね返り和食を主とする日本人にとってダブルパンチの痛手を被る結果となった。これら考えると自業自得の結果といえないこともない。政府の無策さばかりか外食産業の飽くなき儲け主義の付けが我々の食卓を厳しい環境に追い込んだといってもよい。テレビからは未だ味噌の高騰ニュースが入ってこない。当然農水相からの言及もない、機に鈍感な神経といわざるを得ない。

野菜をはじめ年々食卓の財政を苦しめてきた、6月に入り味噌という米と一体化の和食にも大きく影響がでた。いつまでもグローバルだ観光優先とばかりに風見鶏外交をしてはいられまい。現状を精査し厳しい態度で観光政策の見直し、外食産業に対する食べ放題といった規律のない販売に自粛を求め、現在の米市場の抜本的見直しを図ることが急務である。日本の主食である米を安易に輸出米にしてはならない。政府が責任をもって一括管理できる法整備に向けて取り組んでいただきたい。



2025.6


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