日本を変える新しいリーダー像とは

自民党の総裁選が話題になっている、テレビ各局は「政治は変わりますか」の質問をするがほとんどの人は変わらんでしょうと冷ややかだ、小泉進次郎氏がなっても同様に希望的観測から若い考えと実行力で変わって欲しいと答える程度でそれだけ今の政治にしっぽを向けているということだ。

今の政党政治では誰が総理になってもやることは大同小異、この根本的な原因のひとつが、政党政治の体質である。有能なリーダーが出てもその能力支えていく仕組みが専らないということだ。もうひとつがこれが最も大きな理由となろうがアメリカとの同盟関係である。アメリカの傘下つまり属国の様にふるまわなくてはならない同盟が大きな障害となってきたことは明らかだ。

日米同盟は平等であるはずが実態はそうではない、米軍基地にせよアメリカは日本を守ってやるからそれ相当の金を出せと要求してきた。さらに対中国対ロシアといった東側への対応もアメリカの指示なくては動けないのが現状であろう。

北朝鮮拉致問題にせよいちいちアメリカに相談し協力を仰がなくては埒があかない。先だっても中国偵察機が日本領海を侵犯しても遺憾だ中国に抗議するに留まっている。侵犯されたら撃ち落とすくらいの気負いが必要であろう。世界の独立国は領海侵犯されれば厳重注意どころか撃ち落とすことだって平然と行っている。それができないのもアメリカの目が光っているからでまさに属国の情けなさというほかない。

また総裁が誰になっても変わらぬということはアメリカの監視下にあるからで、遡ると田中角栄氏を思い起こせばよい、彼の行動はアメリカの言いなりの従来の総理大臣にはない独自の考えで外交路線を開いた。日中友好条約の締結、沖縄返還と悉くアメリカにとっては面白くない総理大臣の出現だった。それが原因のひとつかロッキード事件である、収賄容疑で田中角栄は総理の座を下ろされたのである。

その他にも心当たりのある大臣クラスもいる、基地問題等々でアメリカに不都合な発言をする人物は何らかの理由からその職を下ろされる。もっと端的に推理すると、今の岸田が総理になれたのも裏で操るアメリカの目があったからだろう。アメリカに気に入られない人物は日本のリーダーになれないと推測する。

如何にすればアメリカから完全に独立し独立国の采配が振れるのか、困った問題が自動車産業に始まるアメリカ依存の輸出産業が日本経済を支えてきたことにある。小泉純一郎元総理が拉致問題の一端を解決できたのもその背景にトヨタ自動車奥田氏の力が働いたからではないかと推測する。

とにかく新しい日本づくりという喫緊の課題を解決するには現在の政党政治を廃止し法改正のもと一国のリーダーは国民による直接選挙の制度を創り上げることだ。例えばそれぞれの市町村単位で有力者を選任し国会議員として国会に送る。送られた議員は政策論議を十分行い、その中から何名かの有力者を推薦し最後に一人を選挙等で選出する。その人物が国の代表として閣僚人事を仕切り政策運営を行う。

対アメリカについてはどうする、基地を廃止し日本は日本の力で守るという強い意志と実行力をもってアメリカと話し合う。そのための憲法の改正と軍備の増強などなど諸外国に劣らない軍事力を付けることは必要となる。というと戦争になると反対する人間も続出する、戦後教育の過ちが表れてくる、戦後教育はアメリカ主導アメリカの眼中の中で行われてきたものである。誤った戦争美化ではない憲法9条戦争の放棄はアメリカの占領下での宣言であることを忘れてはなるまい。

誰も好んで戦争などしたくないこれは本音だ、だが状況次第ではやむなく戦争を選択せざるを得ない時もある。世界は自由で平等という甘い語呂はもはや通用しない時代に入った。ウクライナロシア戦、イスラエルハマス戦とこうした戦争がなぜ勃発するのか。これらは損得以上に根を持ったイデオロギーでありそれを操る国がバックにあるからだ。複雑な民族間の争いはいつの時代も避けられない。

戦争を避けるのではなく戦争を防ぐ手立てこそ重要で例えば武器を造らない輸出しないという基本事項が全うできる世界づくりである。そのために日本は何ができるか、世界に対して説得力のある呼びかけをする。そのためにはアメリカの属国ではなく対等の立場を築き上げアメリカに忠告進言できる信頼関係を築けるリーダーが必要である。小石河のキャッチフレーズは面白いが彼らにその力はない。小泉氏はまだ若すぎる、石破氏はその器量でない、河野氏は坊ちゃん過ぎると評するからだ。


2024.8

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