見ごたえあった女子マラソン2024パリ

パリオリンピック最終種目女子マラソンはNHKの地デジ放送ということもあり史上最も過酷だというコースが眼前に迫りそこを走り抜ける選手の表情が一層際立つ名場面を映し出してきた。日本選手鈴木の力走はもとよりトラックで無敵の強さを示してきたオランダハッサンの走りに注目した。序盤から35キロまで終始先頭集団の後方を走り33キロ過ぎのきつい上り坂では一旦集団から15.6メートル離されこれまでかと思わせるシーンもあった。

だが下り坂になると再び先頭グループに追いつき衰えない脚力に流石と感心した。一方日本選手鈴木の走りもハッサンに負けない粘り強く一旦は20メートル以上離されたが下りに入ると先頭集団5人に追いつきその後の走力も素晴らしく6位に入賞した。映像に見る先頭グループの表情と走りは過去に例がない見ごたえのあるシーンの連続で起伏あるコースを走る選手の表情が一部始終伝わり臨場感のある素晴らしいものだった。

歴史あるパリの街と森に囲まれた美しい景観、美術館、オペラ座、さらにベルサイユ宮殿と従来のオリンピックに見られない見ごたえのあるコース設定と、40キロ過ぎまで誰が優勝するか判断できないオリンピック史上稀にみる激戦に目をそらすことさえできないシーンの連続だった。抜きつ抜かれつの最後はやはりトラックの脚力を見せつけたハッサンが優勝した、オリンピック新というおまけ付きで。

テレビ映像から臨場感が味わえるのもNHKならではのコマーシャルのない放送だからである、惜しむらくは女性のおしゃべりが耳障りだった、NHKに反省を求めるとしたらおしゃべりすぎる解説は決して良い効果は得られないということである。



2024.8

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