欠陥議員の問題は選挙制度にあり

元議員カーシー氏の問題を例にすれば議員たるものが当選後一度も国会に出席しないということはどういうことだ、除名処分は当然のことだがテレビニュースでは他にも逮捕につながる事件を起こしたとの事。氏本人の問題は問題として、選挙制度または国会法等にも問題ありと言わざるを得ない。処分にしても国会で取り上げ賛否を問うなど甘く緩いものだ。またこのような人物を国会議員として推薦し送り出した支持者側にも責任があるといわざるを得ない。本人はもとより推薦者支持者にも何らかの処分があってもおかしくはない。

例えば「5年間は選挙権の剥奪」などの厳しい処罰を与えなくてはならない。この問題以外にも有権者や支持者の資質を問わざるを得ない選挙が頻繁に起っている。ひとつがスポーツ、タレントなど有名人への投票である。名前だけでその人物の資質も分らず投票する。さらに加えれば名前先行ということはそれだけで他の候補者との公平さを欠く選挙で公職選挙法の主文に反する。これが国会という政治の場の質を落とす一因ともなっている。

よくするためにはどうする、議員の質を高めるのが一番だ、そのためには投票する選挙人の質も高くなければならない。選挙権も20歳から18歳以上と年齢を下げたことも改悪で改正しなくてはならない。18歳といえば高校生、社会経験のない独り立ちしない人間が日本をどうするかの問いかけを行ってもまともな答えなどできまい、独り立ちしてはじめて社会の仕組みを経験することによって政治への発言力も的を得えたものとなろう。

机上論と実社会とは歴然と異なるのはだれもが認めるところでなくてはならない。これを認められない欠陥議員が多くいるからこそご機嫌取りのような法案が成立したのである。選挙権の問題はむしろ逆であって。たとえ20以上であっても学生のうちは選挙権なしとするのがまともな考えである。

このような理屈に合わない法案が日本という国を脆弱化し、国内外で大きな失態を招いてきた。コロナ過では無謀なバラマキ、一方だけを支援した国費の無駄遣い等々反省すべき点は山ほどある。また外交ではロシア中国など隣国を敵に回す軽率な外交、戦火にあるウクライナ大統領をわざわざG7に招くなどその場しのぎの外交、北朝鮮に対する拉致被害者救済の呼びかけも一方的に蹴られる醜態まで見せた。すべてが総理大臣以下資質の足りなさが招いた結果といってもよい。

正すべきは議員を仕切る国会法と選挙制度である。名前先行で当選するような仕組みは廃止し、さらに選挙権については判断力の低下した高齢者等一概には決められないが凡そ80歳以上の者と学生の身である者には選挙権はなしとし、選挙権は25歳以上80歳までが有権者の資格を持つと改正することを奨めたい。さらに付け加えるならば労働の義務を果たしている者に限ると補足することが望ましい。


2022.6

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