国益無視の日本政府対ロシア政策 |
外交の難しさは当事者でなくては分らないだろうが、それにしてもロシアを敵に回して何の得になるかである。煽動するアメリカはロシアとの国と国とも距離もあり余程のことが起きない限り安全圏である。ところが日本はポーランド、ドイツなどと同様に国境を接している。このことを考えればあまりにも今回の外交官追放を含め対ロシア政策は無策であった。
外交となれば風見鶏よろしくアメリカの言いなりになっている日本ではあまりにも情けない、リーダーとして岸田は何を考えているのか、記者会見での受け答えにも暗記した原稿を思い出すように言葉を拾っては答えているようで誠に歯切れの悪いリーダーと見た。
核の下アメリカに追従したままでよいのか、独立国としての矜持はないのかと正したい。今回の問題も日本独自の考えをもって国益を第一に対応すべきである。できないことはできないと「ノー」と言える日本でなくてはならない。アメリカやイギリスの顔色を見ていてはいつの間にか彼らの餌食にならないとも限らない、ますます危険な状態に追い込まれるだけである。ウクライナがその例である、彼らの前衛となったため戦禍を招いてきたのである。
今日までロシアとは友好を続けてきたにもかかわらず手のひらを反すような今回の措置は尻軽な国としてどの国からも信頼など得ない、さらに原油はじめ漁業への影響がもろに受け、これほど我が国にとって損害はない、その上一歩間違えればロシアをはじめロシア寄りの北朝鮮などからの標的にされることは火をみるより明らかだ。そうしたことを考えると全く岸田の対応は断固許しがたい情けない行動といわざるを得ない。
内閣支持率が上昇していると伝えるテレビを信じることはできない、支持する日本人の心が分からない、人道的な一過性の立場での判断で支持率が上がったとしかみえない。情けないのはそうした日本人が多くいることでもある。何もアメリカに背を向けろと言っているのではない、アメリカも大事だがロシアも中国も隣国は日本にとっては大事な国であると言いたいのだ。「遠い親戚より近くの他人」の諺にもある。遠い地で起こったウクライナロシアとの戦いにこれほどまで首を突っ込む必要はどこにあるといってるのである。
戦況を静観し見守るという地に足のついた日本になってもらいたい。欧米の動向に惑わされるような尻軽な日本であってはならないのである。岸田氏にいいたいことはもっと腰の据わった総理大臣としてその責務を果たしていくことである。選挙を睨み欧米の顔色を覗うような情けないリーダであってはならないといいたいのだ。
2022.4