バイデンの狙いは世界をアメリカ色ひとつに

バイデン政権が誕生して急速に物騒な世界を招いてしまった。バイデンの狙いはウクライナロシア戦争を機に世界をアメリカ色ひとつにすることが見えてきた。ウクライナがまずその標的になり次はというとロシア中国北朝鮮に接するわが日本という公算も大きい。アメリカ式アメとムチは今なお踏襲されている。表向きは民主化と世界平和のためと嘯くが争いのない平和な世界になって一番困るのがアメリカではないのか。

なぜならばアメリカは軍と武器の国であって、武器を輸出し外貨を稼ぎ兵を海外へ送り出し人件費を節約するという対策がそれを裏付けてきた。そのことが判らない日本政府でもあるまいが何十年と続いた自民党体質は麻痺してしまったかのように危機感がまったくない。アメリカの指示通りまたアメリカの動きに合わせていれば日本は安全と勘違いも甚だしい。一番危険な国がわが日本である。

ウクライナがそうであるようにアメリカの前衛部隊としてロシアと対抗してきた結果が今の状態である。ウクライナ支援を呼びかけロシアを孤立化へと迫る、この両刀使いがアメリカである。手を汚さず相手を傘下に収める手口である。マスコミを利用し世界の目を自国に引き付ける、そして民主化と飴を出しその褒賞として武器を売り込んでいく。戦争が長引きロシアが疲れ果てるのを待っているかのようなアメリカの冷淡な姿勢がここにきてはっきりわかった。

北朝鮮がミサイル実験と称し日本海へ打ち込んでいるのも満更実験ではない、異常事態に備えての発射訓練である。その標的が日本ならばどうなる、ロシアへの制裁と締め付け、ウクライナへの後方支援がますます戦争を長引かせ東西の国と国にとって危険な状態に落ち込んでいくのは明らかである。いつまでもアメリカの属国のように従い、言うとおりにしていては必ず中国北朝鮮の餌食になってしまうのである。

判断の甘い日本政府にいいたい、50年前の日米安保条約の経過を、血気盛んな学生や青年がなぜ安保反対の暴動を起こしたか、今その種明かしが示されたといってもよい。今日の情勢を彼らは読み取っていたのである。時の総理佐藤栄作はそこまでは気づかなかったか。日米安保条約が将来にわたり如何に危険な条約であるか、日本国内いたるところに米軍の基地は置かれ、日本を防衛のための基地ではなくロシア、中国を抑えるための基地にしてきたことである。

まさにその基地から何事かが起こってもおかしくはない状況下に入った。ウクライナロシアの終戦の兆しは見られず情勢はますます悪化している。他方ロシアが自滅していくのを対岸の火のごとく見ているバイデンの冷たい目、日米同盟の下日本はその前線に立たされロシア中国と対峙している。最近の報道では化学兵器、核戦争など物騒な情報も流れ始めた。

これらすべてアメリカバイデンの東側諸国への締め付けによるものである。もし仮にこのままウクライナ支援、ロシア制裁が続けば窮鼠猫を噛むごとくロシアは存亡をかけ核兵器、化学兵器の使用も辞さない状況に追い込まれることになる。そうなった場合真っ先に狙われるのは日本の基地であることを忘れてはならない。

バイデンの目は日本を犠牲にしてもロシア中国をわが傘下に抑え込もうとする鷹の目である。戦争が長引く原因は侵攻したロシア軍のみの責任ではない。弱者であるウクライナを後押しするアメリカの存在だ。そのためゼレンスキーは引くに引けない事態に追い込まれともいえる。

今求める最善の策はウクライナ自信が自身の判断で一旦はロシアに服し戦争を終結させることである。ゼレンスキーにも服すという勇気が必要だ、これ以上犠牲者を出さないためにもである。またアメリカをはじめNATO各国はロシアウクライナ双方の戦争終結のための仲裁に乗り出すべきである。なぜ手をこまねいている、それはバイデンの腹にはこれを機に世界をアメリカ色一色にする野心があるからである。


2022.4

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