筋書きどおりの優勝、角界ぐるみの八百長か

観客不在の九州場所は、貴景勝の筋書き通りの優勝で終わった。本戦では照ノ富士に力の差を見せつけられあっけなく敗れた、が決定戦は貴景勝の押しになにもなすべく土俵を割った、いや照ノ富士自らが土俵を飛び出したといったほうが当たる。

このところの大相撲を見ていると意図的ともとれる組み合わせや相次ぐ横綱陣休場とこれらすべて大関貴景勝支援のための角界ぐるみの恣意的八百長と見た、恣意的とは横綱にしたいということだ。例えば後半戦でも前頭下位の若手を充てるなど見え見えの組み合わせで貴景勝の勝ち星を増やすなどはその例であろう。今場所も両横綱休場で幕を開けその後前半で大関朝乃山、正代が相次いで休場、貴景勝にとってライバル不在の好条件となった。

そのため組み合わせも前半から中盤と前頭下位の力士で白星を稼げる取り組みが目立ち、さらに角界の空気を察した対戦相手は勝負への執着もなく簡単に押し出される相撲も目立った。そうした中で気合を入れて立ち向かった平幕力士は貴景勝に土をつけた。その時の貴景勝の負け方ぶりを見れば今までの相撲はどれも八百長臭いと感じた。

NHKテレビをはじめとする角界の貴景勝擁護と優勝へ向けてのあの手この手の手引きがここ数場所続けられてきた。その結果がようやく今場所に繋がったといってもよい。大関に上がってからの貴景勝は、休場と負け越しで二場所がけっぷちに立たされた。だがどうにか大関の地位を守れたのも組み合わせなどなど角界ぐるみの擁護があってのことである。

さらに指摘したいのはここ数場所貴景勝の対戦相手は常に分の良い相手ばかりであることだ。分の悪い大型力士特に押しに強い外人力士はいつの間にか姿を消されていった。逸ノ城しかり、栃ノ心、碧山、魁聖などなど、次から次と番付を下げていったのも故障による成績不振ばかりでもあるまい。相撲界の空気そのものが彼らに相撲への意欲をなくさせたのではなかろうか。そうこうした角界の空気の中にあって白鵬、鶴竜も休場を余儀なくされたとみてもよい。

さらに気になるのがいつからこうなったのか終盤の取り組みが当日もしくは前日にならないと分からないという黒い霧だ。その時の調子、その時の成績を見て取り組みを決めるといった過去に例のない取り決めも貴景勝擁護の一役を買っていることも確かである。ここ数場所こうした角界ぐるみの八百長もどきの相撲ばかりで神聖な相撲とは名ばかりの相撲となった。関係者の猛省を望む。

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