6月1日から全国一斉に学校再開を

コロナウイルスにおびえ切った東京都はじめ政府、各都道府県知事たち、その知事会議では入学の時期まで欧米に倣ったように9月案を提起し支持する動きがある。まことに人間の愚かさを目の当たりにする。4月入学という時期は我が国の象徴的な桜の花の開花時期とも相まって「さあ、これからだ」と、冬の眠りから醒めた心身のスタートとしてこれ以上素晴らしい時期はない。

今年はたまたま新型あコロナウイルスの影響で1学期の授業が休校となっている現状から安易な考えが浮上したのであろう。仮に9月入学となれば入試の時期は7月、8月の猛暑日の中ということになろう。比較的過ごしやすい欧米諸国とは気候風土がはっきりと違っている点も考慮しなくてはならない。真剣に生徒児童のことを考えているのなら、勉強のしやすい時期を入試時期に充てるのが我々大人たちの務めである。

今回のコロナウイルスの被害は収まる気配もなくどの都道府県もいつが再校の時期にするかの判断に迷っている。そこに付け入るような短絡的な考えで事を進めてはそれこそ取り返しのつかない事態を招く。今は入学時期を考えるのではなくいつから休校を解除し始業するかである。ホームステイ等々チャッチフレーズばかり目立っている現状すら嘆かわしいの一言、感染防止策として休校してきた効果は本当にあったのかを考えてほしい。

休校による家庭への負担増、虐待といったさもしい事件もある。また給食関係者にも大きなリスクと負担をかけてきた。こうした実態と合わせて見ると学力低下より勉強への意欲の低下など悪しき面ばかり目立つ、そのためにも学校再開は1日でも早いほうが良いに決まっている。

そこで思い切って全国一斉6月1日から授業再開とするのが最も望ましいと考えるのである。感染防止策等については学校当局と行政が知恵を絞る。さらに文科省が主導を取り全国一律の学習体制を示すのである。例えば6月から1ヶ月間はクラス単位で午前午後の部に分けて授業するとか、感染の恐れの強い道府県については毎日でなく登校日を隔日もしくはスライドさせて様子を見る方法もある。

休校はむしろ逆効果を子供たちや社会に与えてきた。子供たちは1日でも早い学校での授業を待っている、今こそ文科省はリーダーシップを発揮し、6月1日からの全国都道府県一斉の授業再開に向けて取り組んでほしい


2020.4

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