素晴らしい小平奈緒W杯21連勝 |
今朝のニュースで知った、W杯女子ノルウエー大会500mでリンク新記録の37秒25で優勝した、さらに1000mでも2位と、小平奈緒の活躍は目覚ましい。記録もさることながらアスリートとして人間としてこれほど素晴らしい人物を見たことも聞いたこともないほど感動した。
昨年2月、ピョンチャンオリンピックで金銀ふたつのメダルを取った残像は今も脳裏をかすめる。オリンピックで金メダルを取ってからなおこうして世界の舞台で活躍してきた選手は日本はおろか世界広しといえど多くはいまい、いやいないではないか。オリンピックで金メダルを取ればその栄誉にしたり自分を失いその後舞台から姿を消してテレビなどメディアの誘いを受けて第2の人生を歩む選手が圧倒的に多い。
そうした中、昨年風邪をこじらせオリンピック後のW杯で総合優勝を目前に途中欠場とした時のあの姿も忘れない。頑張れ、負けるなと幾度と声をかけたか、その小平がその後も世界の舞台でさらなるスケートに磨きをかけ、W杯500m21連勝の金字塔を打ち立てた。
アスリートとしてばかりか人間として尊敬に値する。思えばバンクーバーオリンピック後、調子が上がらず夏季には筋肉トレーニング、男飯といった言葉が飛び交ったように500mのためだけに誤った鍛練と練習をしてきた。その時これではつぶされると予感した。小平の特質は何も500mなど短距離ばかりではない1000m、1500m、3000mなど中長距離をこなせるオールラウンドプレーヤーと信じてきたからだ。
その甲斐あってか、練習も一時オランダに移し自分を見つめ直してきた。そしてオリンピックに照準を合わせ、自分が納得するスタイルの練習方法を取り入れてきたのだろう。そこに小平奈緒の類まれなる人間としての成長と資質を感じた。年齢的にもアスリートとしてはベテランの部類に入っていく、しかし筋力に頼らない今の自分を忘れず練習を重ねていけば、まだまだ世界をリードしうるスケーターとしてますます成長していくだろう。素晴らしい人間性を持ち合わせている小平奈緒のこれからの活躍をしっかりと見守っていきたい。
2019.2.3